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染色体異常
流産児の染色体を調べてみると、60-70%に染色体異常が認められます。そのほとんどが卵子や精子がつくられるときに偶然に生じた異常によるもので、夫婦の染色体には異常を認めません。 そのような偶発的な異常は妻の年齢が高くなるにつれて増加します。不育症の場合の約10%には夫婦に染色体異常が認められます。 その異常のほとんどは転座(相互転座とロバートソン型転座)によるものです。転座とは異なった染色体の一部が切れて入れ替わっているものです。 転座を持つ本人のDNA量は変化がないことから奇形などの異常は認めません。しかし、精子や卵子が作られるときに、ある一定の割合で異常が生じます。 相互転座の場合には精子や卵子の染色体は、正常が1/6、転座保因(正常)が1/6で、その他の異常(染色体の一部が過不足なもの)が4/6の割合で理論的には生じると考えられます。 異常の受精卵(染色体の一部が過不足なもの)の大部分は、胚がうまく発育しなかったり妊娠しても流産となります。 しかし、3回に1回は流産せずに児が望めることになります。流産とならずに妊娠が継続する場合、その約1/2は正常ですが、約1/2は転座保因(正常)となります。転座保因も染色体の一部が入れ替わっているだけで、奇形などの異常はありません。 ただ、約2-7%には染色体異常の児が流産とならずに生まれる可能性がありますので、出生前染色体検査(羊水検査)の実施が必要になってきます。 夫婦に染色体異常がある方に対しては、当院でも行っていますが十分な遺伝カウンセリングが必要となってきます。 反復する流産の場合には、自費のために費用(5〜7万円位)はかかりますが流産児の染色体検査の実施を勧めています。児の染色体に異常がなければ、母体などに原因が無いかどうかを検査する必要があります。
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