不育症

不育症とは妊娠は成立するものの健全な児に恵まれないことです。具体的には妊娠12週までの早期流産を3回以上くり返した場合、妊娠12週以降の後期流産を2回以上くり返した場合などをいいます。

胎児染色体異常によるものが1回の流産あたり60-70%に認められることから、3回続けて胎児染色体異常により起こる頻度は20-30%にすぎず胎児によるもの以外の原因を見つける必要があります。

IVFJAPANでは少しでも流産を防ぐために、2回以上流産をされている方には積極的に検査治療を行っています。  

不育症の原因

(1)プロラクチン分泌異常、甲状腺機能異常、糖尿病、黄体機能不全などのホルモン異常;10-20%、

(2)自己免疫異常(抗リン脂質抗体症候群など );25%、

(3)凝固系異常;20%、

(4)夫婦染色体異常;10%、

(5)子宮筋腫・子宮奇形;10%、

(6)その他(同種免疫異常など);25%があります。

検査法

(1)ホルモン検査(プロラクチン分泌検査;TRHテスト、プロラクチン、甲状腺機能;TSH, フリーT3, フリーT4、糖尿病検査;空腹時血糖、黄体機能不全検査;黄体ホルモン)

子宮内膜日付診

(2)抗リン脂質抗体症候群を主とした自己免疫検査(抗核抗体、抗カルジオリピン抗体IgG、抗カルジオリピン抗体IgM、抗カルジオリピンβ2GPI抗体、ループスアンチコアグラント、抗フォスファチジルエタノールアミン抗体IgG、キニノーゲン)

(3)凝固系の検査(PT、aPTT、12 因子、血小板凝集能検査)

(4)夫婦染色体検査(Gバンド法)

5)子宮の形態異常(超音波検査、子宮卵管造影、MRI)

(6) 同種免疫の検査(リンパ球混合培養試験(MLC)、ナチュラルキラー(NK) 細胞活性)を行います。  

IVFJAPANでは夫婦の染色体異常をのぞく異常に対して積極的に治療を行い、流産を予防できるように努めています。

いつ不育検査をスタートする?

最近、やっとの思いで妊娠したのに流産してしまう方が増えています。これは、環境汚染を野放しにした人類への環境のしっぺがえしなのかもしれません。

今では、昔のように「3回流産したら調べよう」などと悠長なことをいってはおれない状況になっています。二回流産があったらある程度の不育検査を受けることをお勧めします。もし、高齢であったり不妊治療中であったりする 事情があれば1回の流産後でも検査を始めてもよいと思います。

医学の進歩で不育検査はどんどん詳しくできるようになっていますが、この分野の理解には大変専門的な知識を必要とします。不妊を専門とする医師は増えてきましたが、まだまだ不育専門医は多くないのが現状です。しかし、この分野の検査はできるだけ専門医で受けるほうがいいと思います。

流産は、本人にとってはとても心の傷つく悲しい出来事です。繰り返せば繰り返すだけその心の傷は深くなっていきます。心の問題に対処するためにはカウンセリングも有効と考えられます。