卵子の質を高めるためには
体外受精において卵子の質を高める上で最も重要な事は、適切な刺激方法の選択、採卵のタイミングであると思われます。
未熟卵子や過熟卵子の場合、採卵数が減少したり、受精率の低下、多精子受精などが多くなる可能性があります。
このためIVFJAPANでは、日曜日も休まず採卵を実施しています。
また月経周期3日目(Day3)の血中FSH,LH,エストラジオールを測定する事により、その個人に合った刺激法を選択する事が重要です。
多嚢胞性卵巣症候群などでLHが高いケースではpureFSHでの刺激が卵子の質を高めるのに有効な場合があります。また最近では、血糖を下げるインスリンが高値であると卵の質が不良になることが判明しており、これを改善するために経口糖尿病薬を使用する場合があります。
また一般の体外受精で受精卵の質がよくない場合(精子から出る活性酵素が受精卵の質に悪影響があるとの説がある)、顕微授精(ICSI)が有効との報告もあります。(特に採卵数が5個以下の方に有効と言われています。)
またGnRHアンタゴニスト(商品名:セトロタイド)も、卵子の質を高める例もあるとの報告もあります。
■IIVFJAPANの胚質向上プログラム
これは、胚の分割が遅かったり、胚盤胞にならなかったり、胚にフラグメントという細胞のくずが増えて胚の質が悪い方のためのオプションです。 まず、培養液を変えてみる。精子の質も胚質に影響するので精子の質の改善を図る。アンタゴニストやスプレキュアの使用法において違う排卵誘発法を考えてみる。遺伝子組み換え誘発剤など純度の高い薬を使用してみる。分割が遅い、分割してもフラグメントが多く質が悪いことにはミトコンドリアが大きく影響しているので、ミトコンドリア活性法(※1)を試す。心理カウンセリングで卵子を攻撃する活性酸素の原因となるストレスを減らす工夫をする。また、栄養の取り方を変えて活性酸素を消去する食品を多く取る。ビタミンEなど活性酸素消去因子を服用してみる。
こういったことを実践しています。
※3 ミトコンドリア活性の為の薬剤
ラエンネック(カプセル・注射)
ラエンネック(カプセル、注射)は、もともと肝機能改善に使用されているお薬です。しかし、その作用として細胞のミトコンドリアの活性化による組織呼吸の促進、血流改善、新陳代謝の活発化作用があるため、当院ではその優れた作用に注目して、卵の質の改善、子宮内膜の増殖効果及び着床率向上を期待して使用しています。
ATP(アデノシン三リン酸)
体内の細胞の外部から供給されるエネルギーには、タンパク質・糖・脂肪などの栄養素がありますが、実際に細胞内でエネルギー代謝に関わる仕事をしている部品がこのATPです。ラエンネックと同様に、組織呼吸の促進、血流改善、新陳代謝の活発化が期待できるため、卵の質の改善、受精卵の細胞分裂のサポート、卵巣機能の改善を目的として使用しています。
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