胚移植とは

できた胚を子宮の中へ戻すことを胚移植と呼びます。
胚移植は、患者さんと医療側が力を合わせてつくった胚を移植するという最終段階ですか ら、私たちも非常に緊張します。
小さな生命が、そして夫婦とその家族全員の期待 かかっているのですから、当然のことです。祈る気持ちで移植します。

二種類がある

ところで、胚移植には二種類の方法があります。
ひとつは、世界中で伝統的に行なわれて いる経頚管胚移植法即ちTCET法です。この方法では胚は子宮口から子宮の頚部を通って流し込むように注入されます。
もう一つは経筋層胚移植法TMET法です。この方法では針で子宮筋層を貫いて直接子宮内膜に胚を打ち込みます。

どの方法を選ぶか

どちらの方法でも完全に子宮内膜の上に胚が届けば妊娠率は同じです。私たちの施設では主にTCET法を採用しています。TCET法にも数種類のチューブを試して見てそのいずれも合わないときは、TMET法を採用するという風に使い分けています。即ち、子宮の傾きと位置は個体によって千差万別であるし、同じ人でも日によって異なるからです。結果的に高い成功率が出ていますのでこのやり方でほぼ間違いないのではないかと考えています。

胚移植の実際

胚移植は今までに申し上げたように最も重要でデリケートな段階です。もし、十分な注意を払われずに行われたとしてもミクロの世界で起こっていることなので誰にもわかりません。そこで、IVFJAPANでは最新の注意を払って実施されるようスタッフが訓練されています。まず、超音波検査で子宮と子宮内膜の形をよく観察し最も着床し易い場所を決定します。そして、まず本番のチューブを入れる前に試験用チューブを入れて見ます。このとき超音波で観察しながらその部分をめがけてピンポイントで移植チューブを挿入してゆきます。そして、もし少しでもチューブに抵抗を感じたらそのチューブを使用することを中止し他の種類のチューブに変えます。なぜなら、抵抗を感じた部分でチューブは圧迫され胚の注入圧に変化が生じねらったところに移植ができないからです。それからいよいよ本番用チューブの挿入になります。胚の注入に際しては医師と胚培養士が力をあわせて行います。医師が挿入したチューブに胚培養士が装てんした胚を送り込みます。IVFJAPANでは胚を送り込むスピードが胚培養士によってまちまちにならないように綿密な打ち合わせをしています。

胚移植を受ける時の注意

胚移植を受けるときに最も重要なのはリラックスです。もし、このとき貴女ががちがちに緊張した状態ならどうなるでしょう。緊張のあまり、子宮が収縮し胚はスムーズに内膜上に着地せず、ひどいときには子宮から押し戻されることもあるかもしれません。そこで、IVFJAPANでは独自の方法で胚移植前のリラックス状態をつくる努力をしています。胚移植の台にあがったら一度大きく深呼吸をしてできるだけリラックスできるように努めましょう。

リラックスするための訓練法「ATレッスン」はご存知ですか?ATレッスン(自律訓練法)は、自分でできるリラックス法です。心身を緩めて「気持ちよい」と感じることで、身体に本来備わっている自己治癒力を活性化させていきます。ATレッスンは、自律神経失調症や月経障害、不安や緊張を主とする神経症、心理的なものが影響して起こる心身症にもすぐれた治療効果があると報告されています。クリニックではATレッスンなどの補助治療を受けることができますので、ぜひ一度受けてみられてはいかがでしょうか。